1.HIV検査の種類

HIV感染症は、エイズ発症や感染拡大を防ぐためにも、早期発見・早期治療がとても重要な病気です。 せっかくHIV検査を受けても誤診があっては、本人や周囲の人の命にかかわることもあるため、HIV検査は2段階にわけて慎重におこないます。

1段階目、スクリーニング検査

HIV検査ではまず、「スクリーニング検査」という、感染している人を見逃さないための検査をおこないます。 この検査では、少量の血液を採取します。

本当はHIVに感染しているのに、感染していないと誤って判定してしまっては大変です。 そのためスクリーニング検査では、感染している人はもちろん、感染の疑いがある人も「陽性」と判定するのです。

一方、「陰性」と判定されるのは、完全に陰性の人だけです。

よって、スクリーニング検査で「陰性」なら感染していないことが確定して検査は終了し、「陽性」なら2段階目の確認検査へと進みます。

2段階目、確認検査

スクリーニング検査とは異なる方法で、1段階目の検査で「陽性」と判定された人が、本当にHIVに感染しているかどうかを調べます。 この確認検査を受けて、陽性と出たらHIVに感染していることが確定し、陰性と出たら感染していないことが確定します。

つまり、HIV感染が確定するのは、スクリーニング検査で「陽性」、かつ確認検査で「陽性」の場合です。

2.即日検査と通常検査

HIV検査には「即日検査」という検査方法があるのを知っていますか? 名前の通り、検査を受けたその日のうちに結果が分かる検査のことです。

1段階目のスクリーニング検査には、この「即日検査」と、従来通りの「通常検査」という2種類の検査方法があり、それぞれ次のような特徴があります。

即日検査の特徴

採血をしてから15分程度で結果が分かる検査です。 検査精度は通常検査よりも若干低く、感染していないのに「陽性」と診断されてしまう割合(偽陽性率といいます)が、約1%あります。 「陰性」の精度に問題はありません。

通常検査の特徴

採血をしてから1~2週間後に結果が分かる検査です。 即日検査よりも検査精度が高く、偽陽性率は約0.3%です。 「陰性」の精度に問題はありません。

つまり即日検査は、検査を受けたその日のうちに結果が分かるというメリットがある一方、 「感染していないのに感染している」という誤った結果が、1000人中10人(通常検査は1000人中3人)に出てしまうというデメリットがあるのです。

HIVの即日検査について |メディカルノート

すぐに結果を知りたいなら即日検査がおすすめ

どちらの検査がおすすめとは一概には言えませんが、「すぐに結果が知りたい」「別の日に改めて結果を確認するのは面倒」といった場合には、即日検査をおすすめします。

精度の面では通常検査よりも若干劣りますが、それでも「陰性」の精度は確かで、陰性と出れば感染の不安をその日のうちに解消することができます。

3.HIV検査を受ける時期

これからHIV検査を受けようと考えている人は、「HIV検査を受ける時期」についても知っておいてください。

疑いのある日から3カ月以降に受ける

HIV感染では、「HIVに感染していても検査で確認できない期間」というものが存在します。 この期間をウインドウ期といって、感染の疑いがある日から3カ月間がこの期間に当たります。

そのため、3カ月以内に検査を受けると、本当はHIVに感染しているのに、陰性と出てしまうことがあるのです。 正しい検査結果を得るためにも、検査は感染の疑いがある日から3カ月以降に受けることをおすすめします。

不安が強い場合は3カ月以内でも受ける

ただし、HIV感染の不安が強い場合は、早期発見・早期治療や、感染拡大を防ぐためにも3カ月以内でも検査を受けるようにしてください。 その場合、検査で「陰性」と出ても実際には感染している疑いもあるため、3カ月以降(ウインドウ期以降)に再び検査を受けるようにしてください。

4.HIV検査を受けるところ

実際にHIV検査を受けようと考えたら、どこで検査を受ければいいのか悩む人もいると思います。 HIV検査は、全国の保健所、婦人科、泌尿器科などの医療機関、検査キットで受けることができます。

保健所でのHIV検査

全国の保健所で、無料・匿名でHIV検査を受けることができます。 ただし、保健所によっては、即日検査を行っていないところや、事前予約が必要なケースもあります。 保健所でHIV検査を受ける場合は、事前に検査内容や日時などを確認するようにしてください。

「知り合いに合うかも…」という不安のある方は、最寄りではなく少し離れた保健所で受けることをおすすめします。

HIV検査・相談マップ~HIV・エイズ(AIDS)・性感染症の検査・相談窓口情報サイト

婦人科や泌尿器科でのHIV検査

婦人科や泌尿器科などの医療機関でも、HIV検査を受けることが可能です。 保健所と違って有料になり、保険が適応されない自費診療の場合、5,000~10,000円くらいかかります。 予約方法や即日検査の実施の有無については、各医療機関のHPなどで確認してください。

検査キットでのHIV検査

HIV検査は、検査キットでも受けることができます。 検査キットを使えば、保健所や病院に行くことなく、HIVに感染しているかどうかを気軽に確認することができます。 料金は、HIV検査単体で約5,000円程度。 クラミジアや梅毒など、複数の性感染症検査を同時に受けることもできます。

検査キットの場合、検査の精度を心配する人もいるかもしれませんが、検査は保健所や病院での検査と同様に、専門の検査機関である「登録衛生検査所」という場所で行います。 登録衛生検査所とは、衛生面や安全面での厳しい条件をクリアしている検査機関のことです。安心してください。

5.最後に

HIV検査についての理解は深まりましたか。 HIV検査は、全国の保健所、医療機関、検査キットで受けることが可能です。 即日検査といってその日のうちに結果が分かる検査方法もあります。 感染の不安があったり、これまで検査を受けたことがない人は、ぜひ1度検査を受けてみることをおすすめします。

特集 - 性病の疑いがあるならひとまず検査してみませんか?初めての方におすすめの性病検査キットを選びました!