淋病の市販薬はない

風俗での感染ケースが多いと指摘されている淋病。風俗に通った男性から、うつされてしまう女性も多いようです。

淋病は、「淋菌」という細菌に感染することで発症する性病です。治療には、淋菌に対して効果のある抗生物質を使用します。 後ほど紹介しますが、淋菌の治療で使用する抗生物質にはいくつか種類があります。しかし、そのいずれもが、処方箋がなければ購入することができません。

つまり、淋病治療で使うお薬は、気軽にドラッグストアで買える市販薬とは違うというわけです。

淋病治療では、抗生物質に対する耐性を持った「耐性菌」が増えていることが問題になっています。従来の抗生物質が効かない淋菌が増えているのです。 その理由は、間違ったお薬の使用や、完治確認を行わない中途半端な治療などがあげられています。

実は、淋病の治療薬は、インターネット通販などで海外から購入することもできますが、 それでは、自分の症状に適しているのかどうかや、適切な使用量などがわかりません。 また、品質自体の問題もあります。手軽に買えるからと言って、手を出してはいけません。

淋病と診断されたら必ず病院に行き、医師の指示通りに治療を受けて、きちんと完治させるようにしてください。

淋病治療で使われるお薬

先ほども書いたように、近年は抗生物質が乱用されていることもあり、お薬に対する耐性を持った菌が増えてきています。 そのため、以前は有効だったペニシリンなどの抗生物質では淋菌を殺すことができなくなり、完治させるのが難しいケースが増えてきました。

淋病の治療では、血中濃度(血液中のお薬の濃度)が高いほどよく効きます。短時間で血中濃度を上げるには、飲み薬よりも注射薬の方が効率的です。 そのため、淋病と診断されたら注射薬で治療を行うことが一般的です。そして、耐性菌を生まないように、確実に完治させることが大切です。

では、淋病治療では、どのようなお薬を使うのか見ていきましょう。

セフトリアキソン(ロセフィン)

セフトリアキソン(ロセフィン)は淋病に効果的な抗生剤で、筋肉注射によって投与します。日本性感染症学会でも、 淋病の治療ではこのお薬を第一選択剤(最初に使用するお薬)として推奨しています。

淋病のお薬に対する耐性菌が増えている中、大阪府が平成23年度に行った『府内で流行している淋菌の抗菌薬感受性』に関する調査によると、 セフトリアキソン(ロセフィン)の感受性は90%という結果でした。 ※感受性が高いということは、それだけ治療の効果が高いということを意味します。

セフォジジム(ケニセフ)

セフォジジム(ケニセフ)というお薬も、淋菌に対して高い治療効果があるといわれています。

セフォジジム(ケニセフ)は成人の場合、1日1~2gを2回に分けて静脈注射(点滴静注する場合もあり)します。 年齢や症状によっても異なりますが、難治性の淋病に対しては1日4gを投与する場合もあります。

スペクチノマイシン(トロビシン)

スペクチノマイシン(トロビシン)は、淋病に対する感受性が高いことで知られる抗生物質です。

この薬に対する耐性を持つ淋菌が発見されていないことや、血中濃度を高く保てることからも、 淋病の治療にスペクチノマイシン(トロビシン)が使われることは珍しくありません。

また、スペクチノマイシン(トロビシン)は、『性感染症診断・治療ガイドライン』でも淋病の治療薬として推奨されています。 淋病治療でこのお薬を使う場合、臀部から筋肉注射で投与します。

まとめ

かつては内服薬による治療が主流であった淋病ですが、近年は耐性菌が増えてきていることもあって、 静脈注射や筋肉注射による治療が増えてきています(短時間で血液中の薬剤の濃度を高めるため)。

淋病はきちんと完治させなければ、将来、不妊症や流産のリスクが高くなる可能性があります。相手にうつすリスクもあります。 感染の不安があるときは、なるべく早く検査を受けるようにしてください。

また、自己判断による勝手な治療中断は、耐性菌を増やす原因になるため、症状が良くなった場合でも治療は最後まで続けるようにしてください。

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